LUNA SEA

LUNACY

LUNACY LUNA SEAのラストアルバムLUNACY。私は滅茶苦茶好きなんだけどもさ。「完成され過ぎている魅力」という理由で。
LUNA SEAの歩みを追う事、その意味のひとつには「未完成が完成されていく過程で得たものと失ったもの」を辿っていくことにあるのではないかと。
知っているか?音楽は、完璧であればあるほど人の心を捉えるとは限らない。
完成されてしまったがゆえに失してしまったものを、二度と戻せない過去を、器用さを持て余しながら、オトナの瞳で静かに思う、そういうアルバムである。全編にわたって流れる、このやるせない喪失感が好き。

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【Update:2004/08/19】

SHINE

SHINE I for youの影響で、世間的には一番LUNA SEAが注目されていた時代。でもやっぱLUNA SEAの中では一番影が薄い。活動休止から復活後のアルバム。STYLEから続けて聴くと、明らかに違うには違いますよね。そりゃ。河村隆一となってしまったRYUICHIがいるんだもん。声が、甘い。甘いです。スウィート。でもって歌詞激甘。誰が書いてんだよそのパンク精神に欠ける歌詞よぉ。ついて行けますか?行けませんか?
ポイントは、前作までの流れを考えない、LUNA SEAとしては別物として考える、ということかしら。すると、さすが年季の入った人間が5人も集まっただけあって、プロっぽい堂々とした作品でございます。刺激こそ欠けたかわりにオトナっぽさが増したかな。安心して聴ける。長い間、このアルバムはきっと河村隆一の流れを汲んだ駄作に違いないと思いこんでいて、全然手を付けてなかったのですけれど、すみませんごめんなさい、やっぱりLUNA SEAはLUNA SEAでした月海様、と心の中でちょっと謝りました。
SHINEは凄いと思う。サビが無いんですけれど!AメロBメロ間奏しか無いんですけれど!これで退屈にさせないところが恐ろしい5人だな〜と思うつくづく。ちなみにPVではJとINOのコーラスが好きで… だから…
Unlikelihoodは、ある一種の「LUNA SEAっぽさ」が出てて、この曲ライヴでもたまにゃやればいいのにね、と思ったくらいにはそれなりに刺激的。MILLENNIUMイントロはEDENのANUBISで、サビはDir en greyのアクロの丘ですー。いやでもしかし、未来的でなめらかな速さがいいなぁ〜っと思う。好きです。BROKEN、これ聴いてると、遠くで携帯の着メロが鳴ってる様な勘違いしません?自分だけなのかしら。でもって、最終的にこれくらいしか残らなかった、というUP TO YOU。いわゆる壮大なバラード。うぐぐぐ・・・おなかいっぱい、と思うところも有りつつ、良い曲だなぁ。曲に込められたメッセージが大切。最後に「夢を見つづけて走りつづけた この手は離さない」と歌って、終幕を迎えた時もホントに手を離さないままステージから降りたことを考えるとまた感慨深いものです。【Update:2001.02.28 edit:2004.9.27】

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【Update:2001.02.28 edit:2004.9.27】

STYLE

STYLE 世間的には、地味なアルバム扱いをされてるんですけど、ツブ揃いの曲で大人っぽいクールでシャープな雰囲気が素敵です。名曲すぎる名曲も無ければ捨て曲も一切無いってところが、気分でさっと選んで聴くにはとてもいいアルバムだと思います。ヴォーカルの河村化前と言う事で、完成度と黒さの最大公約数といったところか。SELVESはすごくステキな曲ですね。

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【Update:2005/08/01】

MOTHER

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EDEN

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IMAGE

IMAGE 楽曲自体には、まだまだある種の「インディーズ臭さ」が残っていて、シンプルだなと感じる所もたくさん有る。ヴォーカル、ここから考えると後々進歩したなぁ・・・と痛感するところ。まだまだこの時点では歌で聴かせることよりも勢い優先で、華麗で鋭く冷ややかなヴォーカルはEDENまでお預け。それよりもこのアルバムの凄いところは、その世界観がハッキリして居る所かなと思う。このアルバムが出た時代に有っては衝撃的だったんだろう。ただ音の羅列がカッコイイというのではなくて、・・・華やかとか、鮮やかとか、光とか、狂気とか・・・楽曲が感覚的なIMAGEを作りだす。・・・その楽曲群の描写力こそが、ヴィジュアルと呼ばれるジャンルの最先端を突き抜けたLUNA SEAの衝撃のデビュー作に当たるということなんだろう。その詞の美しさには目が眩みます。歌詞そのものに意味があるのではなくて、綺麗な言葉のイマジネーションが感覚的世界を作り上げてる。感覚的な楽曲でも、同じ光のイメージでも、ラルクが太陽の光ならLUNA SEAは月の光と云った感じで、しっとりと冷たい暗さがLUNA SEAらしさ、なんだろうな。
歌詞カードも世界観に忠実ということで素敵。中のメンバーフォトに使われて居る、SUGIZOの抱いている人形って、かの伝説的創作人形作家・天野可淡の作品なんですね。後ろに立ってるのが吉田良の作品ですよね。多分・・・。凄い。もう美形美少女三人で最強のショットですねこりゃ。思わず壁紙作りました。
永遠の名曲・WISHは、このアレンジから始まったんだな。まだぎこちないキラキラした光のイメージは、年月を追うごとに更に強く強く光り「輝いて」いった、と言うわけだ。

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【Update:2001/03/20】

LUNA SEA

LUNA SEA LUNA SEAはここからです。ぺけぺけのぺなぺなで、どうしようかなこれ、とか思うし、あまりじっくり聴くものでは決してないけれど、PRECIOUS...とか、TIME IS DEADとか、ライヴの定番曲は外せなくて何度も聴いてしまったりする。初期からライヴで育ててきた曲って、大抵音源で聴くとナニコレ?と思うものも多いのだけれど、ここのはライヴ感がしっかりパッケージされていて、さすが未来の台風の目にもなるもんだと感心することしきり。
しかし化け物バンドの初期音源ってものにはやたら信者も多いので、ぺけぺけとかぺなぺなとか云ってると刺される可能性大。前時代黒服系好きな方はハズせないでしょう…。

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【Update:2001/03/17】


PERIOD

PERIOD LUNA SEA最後の作品。ベストアルバム。
余裕たっぷり感が愛おしいLOVE SONGgravity、対してピンとした緊張感のあるROSIERTRUE BLUE,END OF SORROW。LUNA SEAは、活動休止前後でえらく変わったなぁ、という印象があったのだけれど、こう並べてみると結構、そんなに大きなギャップを感じないものなのね。もっとすごく変化してたのかと思ってた。復帰後すぐに聴いた時のSTORMとかSHINEとか、「はっ・・・河村隆一with LUNA SEA。」とかなんとか思ってたけれど、今聴くと案外そうでもない。はー・・・かっこいいねぇ。新旧取り混ぜていい曲ぞろいだね。この選曲とっても耳当たり良いです。
・・・でもさ、LUNA SEAのベストっつーんなら、シングル集が既にもう出てるんだし、もうちょっと、LUNA SEAっぽい曲をガシガシ投入したほうがベストオブベストってな感じでよかったんじゃないかー。・・・TIME IS DEADとかさ。MOONとか。UP TO YOU、DESIRE、SLAVE、Providence、JESUS・・・出せば出すほど収拾つかなさそうだけれど。それだけこのバンド、名曲が多かったっつーことなのね。いっそFINAL ACTで演った曲を全部ぶちこむとか。曲順も、新旧混じってるだけに、これだと変な感じもする。う〜む。
と、考えていたところ、こんな情報を頂きました。

愛の歌 嵐の中 引き寄せられて
今夜 悲しみが終わる
もっと素晴らしく 壊れそうでも 輝く
君の為に 愛を無くしても 信じていて
思い出して 大切な事 静けさの中
願いを込めて


これをPERIODの曲順に当てはめるのだそうです。

LOVE SONG, STORM, gravity,
TONIGHT, END OF SORROW,
ROSIER, TRUE BLUE, SHINE,
I for you, LOVELESS, BELIEVE,
Dejavu, PRECIOUS..., IN SILENCE,
WISH,


事実かどうか定かでないそうですが。意図したことなら意図したことで、さすが。小憎らしいくらい素敵なアイディア。偶然なら偶然で、それもまた嵐を呼ぶとか謳われた伝説的なバンドに相応しい奇跡なんじゃないかしら?
Dejavu、PRECIOUS...、WISH、BELIEVEは新録。BELIEVEがこんなにPOPに変わるって、なんか不思議。同じ曲なんだけれど、受ける感触がちょっと違う。別の曲みたいだねー。Dejavuは、妙に落ち付いた演奏が逆に不自然。「ヒサシブリダナトットリー!」という幻聴が聴こえるのは気のせいですか?PRECIOUS...。なんでこんなにテンポ遅くするんですかー。4:26。旧バージョン3:48。旧バージョンはバビューン!と突っ込んで行くスピード感が気持ちいいけれど、こっちはなんだかもったり、まったり進んで行く感じ。「夢から〜醒め〜つぇ〜」ってなんだろうー。気になる。
なんて云うんだろう・・・。バンドを始めた頃のギラギラ感が抜けると、こんなになるんだ・・・って。比べたら確かに演奏の安定感は抜群だ。そして、だからこそ物足りないんだな。アレンジ変えてないからよけいに目立つね。いっぱいいっぱいで演ってるぜコノヤローっ!っていう感じが、きっと大事だったんだなこのバンドの場合。完成しすぎたが為に物足りないっていう感覚は、夏のツアー・BRAND NEW CHAOS ACTTでも切に感じた事なのだけれど。初期衝動の喪失、そこらへんが終幕の理由なんだな。きっと。「自分たちは、こうなりました」って、音楽をもって表現したんだな。完成を目指して・・・未完成を完成に近づけていくと、その時何が起こるのか・・・。新録がいいか悪いかは、メンバーが決める事なんだろう。レコーディングをもって終幕を再確認したのかもしれない。
WISHは、ほか3曲とはちょっと感触が違う。新録に説得力があるのは、その歌詞の意味も何もかも変わってないから、かな。そもそもこの曲がIMAGEに入ってる事自体なんか不自然だからな。初期衝動のギリギリ精一杯の鋭さよりも今の余裕のある温かさのほうがこの曲にはよく似合うから。

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【edit:2001.02.10】

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