Hyde

evergreen

これはなんか久々のクリーンヒットでした。
バンドサウンドではないところが、【バンドサウンド好き】としての物足りなさを感じるところもあるけれど、この一曲はそういう問題ではない。むしろこの大げさな展開のない、身動ぎひとつないような静かなところが光るんだと思う。描写的、しかも静物画的なもの。音色は耳の中で視覚に変換されていく。
ラルクのにおい。
そうこんな気持ちになった。大好きだった、こんな感じだった。この胸の、ふわっとするような、涙の滲むような、そんなことを感じてたあのころ。
hydeはね、ひょっとしたら人間じゃないんじゃないか、なんか神様に近いようなものなんじゃないかとか、そんな少女趣味なことをどこかで思っていた。変化していく骨太ラルク・アン・シエルを追っていくうちに、いつのまにか信じていた気持ちは消えていったけれど。
この曲はなんだかあのころの神聖な感じを思いだした。
あぁ、これがhydeなんだ。あのころ感じていたあのキレイなラルクは、hydeのもの、だった。
このまま、いてくれたらいいのに。
ここのところ延々と流してます。延々と。
普段はシングルは飽きるから何時間もリピートしたりなんかしないんだけれど。 これはもう、一日中でも聴いていて飽きないね。部屋をいつまでも素敵な空間に彩ってくれる。
素敵な棺桶型のプラケースつきのデザインのジャケットは、なんだかオブジェにもできるような。十字架に架けられた薔薇。沢山のメタファー。これは逝った友への曲。その儚さを際立たせるもの、永遠を指す言葉「evergreen」。
hydeのソロ、なんやダサい、とか、ラルク解散かー、とか、いろいろと社会的にも物議をかもし出しましたねー。しかしながら結局名曲が聴けるんであれば、リスナーは何でも幸せなのです。あぁソロ万歳!

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【2001/10/24】

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