GULLET

2002.8〜2004.5

とてもかなしい気持ちになる。
揺ぎ無い魅力
それでいてどうしようもない不調和・不安定を
結局どうすることも出来なくて、
それで消えていったからね

どうしても不完全が克服できなかったなぁと思って
でも、多分、その不完全さが、どうしようもなく魅力的な要素だったんだよなぁ、って思って
そうしたら、崩壊は必然であったのだと。

やっぱり、この世界は好きだったなぁ、かなしいことだって思った 。

desert

amnesia

貴女の一番の宝物は何ですか?との問いには必ず「思い出」と答えるようにしてる。それは語感の良いだけの、中身がない台詞ではなくて、本当にそう思うんだよ。記憶は大切なもの。他の何よりも宝物に成り得る大切なものだって、ある日気づいた。「思い出を買いに行く」為に、好きなバンドに会いに行く。記憶は形の残るものでは無いけれど、思い出も財産。その価値は、日常あまり意識されないものではあるけれど。
最初に出会ったときには、特に感じるものが無かった一枚。何せ期待を一身に背負ったバンドで、それゆえに、強烈な印象を与えることがない曲達には拍子抜けした。案外たいしたこと無いかも、と思いながら、でも何故か聴きつづけてしまうことも出来た。少なくとも不快ではなかった。
歌の魂はまるで啓示のようにして降りてきた。繰り返し、何気なく歌ってるうちに、ふとamnesiaが。
…これは「愛する人の記憶を失ってしまったうた」だ。
思い出のすべてを失っても、わずかに残っている「真っ白な、純粋な」愛した「感覚」。けれど、一番大切な記憶が「空白」。残酷にも感覚だけが残された、それゆえの苦悩と苦痛。「記憶」の価値を、その喪失を、悲愴なまでに切なく描き出すその歌詞が、衝撃的だった。
彼の歌との出会いは大抵何気ないのだけれど、時間をかけてゆっくりと広がり侵食していく。気がつくと、強烈な感情の世界が胸に根付いてる。Galrudaの阿片もそうだった。おそらく、この歌い手は、あまたのヴォーカリスト達とは段違いの格を持つ人物だ、と。
date:2003/11/09(Sun) 20:38 

persecution complex
cult

Hide and sick

hidden baby

Counting Song
a withered flower
pool

自白
cult(hidden style)

Mad bless you

acid me

アリス
Instance
deracine
剥離

persecution complex
Gage

集う客の異様さも、不気味でさ。
別に夢を見るのは構わないけどね。どいつもこいつも必死さが歪。
何だったんだ…?

それも、含めて、不完全と不安定が醸し出すGULLETの魔性の魅力だったと思うけど。

人を狂わせる。

漾は、演じる事を、歌を辞めてしまった。

GULLETというバンドは、非情に不安定なバランスを保ちながら成り立っていたバンドでした。
それがうまく作用していた事もあり、また、歯痒く思っていた事も事実です。一旦の活動休止決定以来、その均衡がメンバーにもたらしたものもありますが、現実、メンバーは自身の生き方においてGULLETとしての活動以外の方法論をとる事を選択した結果、出した結論です。

メンバー各々がGULLETでの活動を通して得たものは確実にその足跡を刻み、糧となっています。
できればそれが、GULLETというバンドに興味、好意、熱意愛情を持って頂けた方々にもなんらかの形で作用していくのであれば幸せに思います。

充分な形ではないけれどGULLETとしての最後のliveをやります。そこで得られるものが、とてもすばらしいものでありますように。

いままで応援してくれてありがとう

05.05 GULLET 漾

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