恋文





外気の雨に濡れて 凍えた身体、金切れた言葉は
 いつも傍に居たくての 「行かないで」
微笑う様に眠る 貴方の姿、淡くとても綺麗で
 きっと このまま。


悲しい現実を教えてあげる 寂しいけれど人は忘れていく生き物
 理なんかは到底わからないけれど 貴方には覚えていて欲しい
降り過ぎる雪が一夜を費やして 目の前の景色を全て変えていくように
 なにをしないでも-刻-は積み上がり 私は忘れられるのでしょう。


   記憶されている限り、視線をただ私に。


大切な日の事も覚えてるわ 灯り落として交わした接吻も
 でも、何故かしら?ぼやけてしまう
             愛しすぎた貴方の事が


   憂苦性癖ばかり咎めないで、怖いわ。


凍えた身体 枯れた文字で、繰り返すドラマ
 「君を知らない」なんて、言わないで
巡り会った頃の 二人の言葉 何度でも言えるわ
 「君をー」 「貴方をー」    「愛しい現実をー」


許して欲しい、過去の灰に変わる躯。
潤して欲しい、貴方に。
夢追いの病、強がるだけの弱さを
満たして欲しい、貴方に。


枯れた文字で捜した答え 三度目のトラウマ
 「夢を観ただけ」なんて、言わないで
微笑いかけてくれた貴方の事が、夢だと思えないわ
 全てが嘘だとしたなら、泣き出しそうよ、、、。


離れる音は流れる様に、紅くとても綺麗で
 ずっと、このままで居させてー。