L'Arc-en-Ciel
Shibuya Seven days 2003

2003.7.2
国立代々木競技場代第一体育館





L'Arc-en-Ciel Shibuya Seven days。もう・・・何年ぶりにラルクはライヴ、やったんだろうね?
私は元・ラルヲタです。元・・・をもう、つけていいんだろうな。
四日目です。最終日でも初日でもなくって、普通の日、四日目。

みそぎは済んだか・・・とか思ってしまった。
普通に楽しめてしまった。愛着とかこだわりとか全部無しで。GLAYとかGacktとかジャンヌとかのメジャー系ライヴを観に行くのと同じような感覚で、フツーの一バンドとして観れちゃった。
唯一無二から、普通に好きなバンドに綺麗に収まってくれた。例えて言うなら、かつての恋人が今ではいい友達に戻れちゃった感じかもしれません。過去の清算、完了。(雑誌も捨てられちゃったし)
二年前から随分私も変わったらしく、ライヴを観る姿勢に関しては、いろんなものが見えるようになったし聴けるようになったし、月日の間には好きだったが故に存在したこだわりとかも全部無くなって。
昔の曲が聴きたいのぉッ!っていう望みも無くなって、メンバーの名前も忘れるくらいにキャラへの愛着も無くなって。ただもう単純にライヴがどうだろ、っていう、普段通りの観かたで。腕組んで。後ろのファンうるせーとか思いながら。
手扇子?オッケーオッケー!
拍手?オッケーオッケー!
へーラルクって今はこういうノリなんだー
なんかファンつらーい!B'zみたーい別にいいけど。そういや昔はやれ写真がどーのペンライトがどーのってカリカリ怒ってたっけねー若かったわーハッハッハー

面白かった。
昔の曲をやるから!って聞いてたんだけれど、大枠ハートに火をつけろ前半戦のセットリストだと思った。「Vivid Colors」のサビで弦二人がくるくる回ってたのをしつこく覚えていて、ベース氏が同じように回ってるのを観てちょっと懐かしさに揺らいだ。

ヴォーカル・ギター・ベースがエモーショナル、つまりある意味適当な分だけ、音の骨組みとしてボトムを支えるドラムがえっらい上手い。全体的にベースの音量が絞ってあって、低音はバスドラ音しか聴こえませんが・・・。ああいうPOPSよりの楽曲達だったらある意味バランス取れてるとも思うんだけど、ベース氏の存在意義って・・・。
ギターの即興バリバリ効いたエモーショナル具合は聴き所だわー。
いろんなとこでミス炸裂まくりだったり、ギターが歪ませすぎで粗雑な感じを受けてしまったりするので、ライヴで生きる曲と言うよりも、「音源で出したヒット曲をみんなで楽しもうぜイエーイ」的な、音源派なライヴだと思う。バンドとしてのカチッとした音作り→演奏って感じではないので、本当はキーボードまみれで汚く無機質になっちゃうシングル曲を連発されても私にはあんまり・・・。「STAY AWAY」だけは何故かしっくり来たんですけど。ウワモノ少ないからかな。「trick」メンバー全員で歌いまわし、なんてのはちょっとライヴ感あっていいなぁ。この曲久しぶりに聴いたけど、かっこいいなー。実は誰も演奏してないのがまたなんかウケる。カラオケ大会・・・
一番いいなぁと思ったのは、空間作りのウケる曲、なんかこう甘くて重い空気を醸し出す「真実と幻想と」あと爽やかな開放感と孤独感のミックスが綺麗な、白い光の中の「Fare well」がとても素敵だった。やっぱりラルクは極初期から変わらぬこの手の曲が素敵だと思う。(ラルクみたいな、と言ったら大抵白系・雰囲気系の曲を指すでしょ)

とにかく照明にむちゃくちゃお金かけてて、まぁ席は遠いんだけれど観てて楽しかった。あんなに派手な照明なんて私のライヴ史でも一、ニを争うわよ。チケ代7500円も伊達じゃないんだわ。レーザー何本つかってんだろコレ。金持ちめ。チケ代=照明見物代、とか思わないと納得しないわ、って部分もあっただけにね。

解散覚悟とか言って「笑われて」ましたが、あれはどうも解散するバンドのライブじゃないなと、私は思った。
エンドロールで、(LUNA SEAの終幕の時のように)過去のライヴリストを流すんだけど、たとえば「新潟フェイズ」とか書いてあって、随分遠いところまで来たもんだわ、どれだけ連れ添ったんだ私は・・・と思った。

「今のラルク、こんなライヴだったら観たいなぁ」と心に描いていたようなライヴが観れてよかったわ。
本当は、Promised landのイントロでいろいろ思い出してちみっと泣いたのは内緒です。
開演前は近年めったにないくらいのドキドキ具合だったの。

二年に一回くらいみたら楽しいんじゃないかと。
多分私にはこの手のライヴ「飽き」も早めに来るだろうけれど。

ああ、あまり関係ないのですが
hydeが卑猥なMCを上げるたびに、反応に困って苦笑いしていた係員のお兄さんがね、かわいかったの。ライヴ中、ずっとこっちを向いて体育すわりをしているの。
(とはいえ私なんか、若いお兄さんがスーツ着てれば全員人格ラヂオに見えるという単純な発想力なんですが。)
羽根も舞い散る「虹」の時に、気配を感じてふと左を見ると、かわいい係員のお兄さんが・・・両手を広げて・・・抱擁・・・えぇえぇっ?
腰抜かした。ライヴ中に。ライヴ中はある意味異世界なので、考えることも現実と非現実が混同しがちです。
・・・線からはみ出てたので元のイスに収納しようとしてただけですねきっと。
驚き具合があまりにもアレだったので、再び体育すわりをしているお兄さんをゲットして「ごめんね」って言って、えへ★ってしたかったんですが、退場の混雑にまぎれてどっかいっちゃった。チッ・・・、可愛いお兄さん逆ナンならず。

ところで今とてもFatima観たい気分が抜けないんですが。何故か。うーん・・・
「真実と幻想と」のSEの中に、「Candy tripper」でも使われてるキンキンパキパキいう音が混じっていて、過剰に反応してるあたりになんか酷くFatima病を感じた。
ビラ配りつまんねー。ヴィジュはBASILISK GLANCEくらいしかいなかった。代々木公園入り口でStyleがストリートライヴしてた。なんか楽しそーだった。



ついで、最終日を報告。
あーチケット?ないない。その場にいることに意義がある、ということで、友達に付き添って行き、そのまま外で涼んでいました。

非合法的チケット売人の話によると、¥100.000は軽く超える。無理。もともと¥7.500でも十分に無理なんですが。
夏の夕暮れに涼しい風を浴びながら、遠くに聴こえる音を聴く。音漏れ隊するのも好きだよ。酒飲んでも、踊っても、騒いでも、走るだけ走っても、手を繋いでぐるぐる回っても、知人に飛び蹴りしても、真実の旗(アウトドア用椅子)を振りかざしてそのまま破壊しても誰にも怒られないからね。普段中にいると出来ない事をするべし。

音漏れ、めちゃくちゃ良く聴こえてGoodです。さすが造りが体育館なだけある。
初めのうちは、外に張り付いてるラルヲタ連中「あーあ入りたかったなバーカバーカ警備員死んでしまえ」みたいな、なんかイヤーな空気が漂ってたから、お前らいいかげんに前向きに音漏れ楽しめよタダなんだから、と説教食らわせたくなるくらいだったんだけど、なんか時間の経過と共にみんな吹っ切れたのか、変な連帯感のある盛り上がりを見せてました。手扇子なんですが。・・・手扇子なんですが。
ベース氏の「続き聴きたいー?」に、普通に「聴きたいー!」と絶叫してる奴らが好きだ。
中じゃ無理なこと・・・ってことで、本物にあわせてSTAY AWAYの生ダンスを踊るお友達集団、素敵でした。そしてまた、無駄に視線を集めてた。大阪ドームでも、Zepp大阪でも、衆目の目を集める怪しい集団なんだからしょうがないじゃん、らるく教会。
結局音漏れを聴いてたひとはざっと2000人はいたらしいよ。

最終日、告知があるとのことで、すわ!解散か!と、胸をドキドキさせてお待ち申し上げておりました。会場内の様子は当然音漏れ隊には窺い知る事は出来ないのです。が、そこはラルク、今も昔も変にやることが派手で、世界初FOMA生中継なんてしてたわけでして、パケ代を恐れぬ金持ちの手により、リアルタイムに情報は伝わってました。告知が来た瞬間、音漏れ会場、まぁなんとも涙をそそられる「祭りキターーー!!」状態。お前ら嬉し泣きしすぎ。・・・そして危うく貰い泣きするとこでした。
「DVD発売」「来年4月にアルバム」「その後ツアー」という、ある意味予想通り過ぎな展開ではありながらも、解散してくれない上に新たなアクションの提示はラルヲタにはこの上もない幸せな展開となったのでしたとさ。
・・・しかし、2004年4月って、あーた…そんな激しく先のことを…

・・・四時開演。終わっても六時代って凄いな。外、まだまだ明るいんですが。ライカに行って、GULLETを取ってきたかったんだけれど、予約票を忘れた奴にはmad bless youは渡さん、と怒られ、その後ろで性懲りも無く流れてるナイトメアに意気消沈し、二階に上ればDASEINが流れててますます暗くなり、結局また飲んだくれちゃいました・・・。さーて何日連続アルコール漬けかなぁー?


【edit:2003.7.18】

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