アヤビエ～つきのかけらふりそそぐ～ TOUR FINAL 2006/03/31 中野サンプラザ

アヤビエのライヴに行ってきました。もとい、配付CDを取りに行ってきました。
思ったよりつまんなかったよー。ぺこたすしっかりしてよぉぉ。

このバンドはただただひたすらに曲だけが素敵、とか、そういうこと？
ああやだなぁ、正直、ちょっと期待しちゃってたんだよね。
ま、配付を取りに行って三時間座ってたと思えば、まぁまぁですわ。

フリ取り揃えてかわいい。
煽りも煽ってるから、頭振ればいいよ。
目に痛い要素もない。ステージ上をぺたぺた歩く涼平はかわいい。
ヴィジュアルバンドがひとつ、出来上がり。

あとは、楽しめるならそれでいいと思う。
貴方様方のファンである大抵のお客様はそれでO.K.で

しかし私は、そのような量産型のV系ステージを求めてアヤビエ観に行ったんじゃあないので、
さて、どうしようか。
アヤビエには「曲が素敵」という武器があるから、
もう一歩進んで貰いたいなぁぐぇへへへ

演奏がもんのすんごいヘタクソ。だいたいマゾチがマゾチとして聴こえんがな。
くにゃくにゃでぐにゃぐにゃの演奏でも、へたくそならへたくそなりに味があっていい、などと言う受け取り方もアリかとは思うのに、
ドラムさんがどの曲もどの曲もビシバシビシバシとフルスイングなのが大変ウザイ。情緒もへったくれもあったもんじゃねぇ。
ベースさん間違え過ぎ。リズム隊のコンビネーション大いに疑問。
ギターに存在感なさ過ぎ。
曲がいいのに、ライヴの再現性が無いって、もったいないですねぇ。

でも演奏がよろしくないことについては、別に何の期待もしてないので、
それは置いといて

葵が客を指して「お前ら」って言ってたのがひどくカンに触る。
この世界の歌い手には、「君達」って呼んで欲しかった。

楽曲の作り手であるギタリストのぺこたす涼平が最後にとったMCは、ちゃんと二人称は「君達」
彼はね、多分そこらへんはわかってると思うんだよね。
この、差がね…。凡庸な子が歌わされてる感じが、頂けないわ。
ねぇ葵さん。いい年こいてそれはないわね？
ステージングが、発言が、余りにも中途半端な量産型ヴォーカリスト過ぎて、空気台無し。もったいないなぁ。
ぶっちゃけ違う空気の解釈が出来るヴォーカルをつけたらいいのにって思うんだけど。
それでも、スキマノホシとか南極の前になにやらポエムめいたものを囁いていたのが素敵だったので、そこらへんをもっと徹底すりゃもっと素敵なのにね、とか思いながら、半分寝てた。あは
ポエムはちゃんと読めるのに、いざそこらへんから開放されると「次にやる曲はグリッタートロウペンっていうんですけどー」って、台無しじゃないのよおぉぉぉ。
音源から考えるに思ったよりは歌えてたとは思うんだけど。

トータルコーディネート出来ないというのはダメだと思う、ぺこたす。ホールなら特に。
ステージセット・演出・メンバーの衣装・トーク・立ち振る舞い。全ての要素がひとつの世界を形成していく。曲に、言葉に独特の世界観があるんだから、ちゃんとステージ・コンセプトは設定したほうがいいと思うんだ。
ID-JAPAN的な、派手なだけで個性を殺す衣装は、おもしろくない。全曲に空気の読めないフリをつけるのもダメだ、集中できない。
過去プラツリなんかが巧かったねー。そういう演出があるもんだとばっかり思ってた。
アヤビエ初ホールってのを差し引いても、ちょっとね。
逆に、煽り一辺倒にしてみようかな、なんて、そんな空気をやや感じましたけど、それこそダメダメですよダメダメ。自らの存在意義を見失ってるにも程がある。

集う客の方にこそ統一感を感じる始末。軽いロリータたくさん。
プトマヨ・エミキュ・ジェンマあたりがたくさんたくさん。かわいいね。いいね。
あとは異常なまでの着用率を誇るボーダーソックスの嵐にクラクラよ。

アヤビエが何故売れているのか、電車の中でぼーっと考えてみて
結果あたしにゃ考えても考えてもさっぱりわかりませんけれど、
あれだけ動員があると言う事はつまり、それだけの要素があるんでしょう。
V系入門、受け入れられやすい。ツラが良けりゃ、友達誘いやすい。
インテツとか猛飛とかあそこらへんは、少女達の目には純粋な「かっこいい」に見えるかしら。
私がバンドに好意を寄せる要素のうちに、単純な「かっこいい」はあんまり含まれておりません。
「おもしろい」か、「おもしろくない」か、それだけ。
今日観たアヤビエは、おもしろくなかった。

「かっこいい」だけでも別に、このご時世、売れない事はないだろうよ。
でもさ、寝言でなく本当にヴィジュアル系No.1を目指すと言い張るのであれば、
どうかな？
売れても、売れなくてもいいから、ステキなバンドになってくれたら面白いのに。

は、そうなの。アンコールはヴォーカルが寝言オンパレードでどん引きデース。
「アヤビエがV系No.1です」って、何が？上手ギタリストの化粧テクニックくらいでしょ？No.1なのは。
「中野サンプラザで一番の揺れを」「アヤビエをV系の中で最も激しいバンドにしたい」
何、何なの、何寝言言ってるのこの子。
客が暴れるだけ暴れて椅子を破壊して出禁くらってるとの噂のバンドがまだ現役でV系にいるけどそれにこの程度の煽りで対抗するつもりなのかしら？

歌詞はやる気満々で、そこらへんのバンドは全部出し抜いてやるぐらいの勢いな内容歌ってるくらいだけど、
結局今日のこれを見せられた後の私に言わせりゃ「口ほどにも無い」わけよ。
…あぁ、でもやっぱこういうセリフは言ったモン勝ちなのかもしれん。
やっぱこの手のバンドってV系入門窓口だから…。そこでぐぐっと人心を掴む、と。

戴冠式前夜は素敵よね。口ほどにも無いけどね。
しこさほこかわゆ。ジャパニーズロウレゾキャラメルタウンがいいなぁと思った。
逆に、ツェッペ氏にレンピカ、ダギエにみみずくにヘヴィメタあたりは、あまりにもパワーがなくって、なんじゃそりゃーって…。
でも曲はずっと好き。ヘッタクソだけど、素敵だなぁって思い続けると思うなぁ。
私は、歌いこなせるようになるまで待ってる。

一年毎の経過観察とします。
ぺこたす物語では、アヤビエが夢を叶えるまでにはあと一、二年らしいんですが、
きりゅたす物語としては、空気を操れるようになるには、もうちょっとかかるかな…って。

しっかし、いいよねぇ、売れてるっていいよねぇ。
この程度のでDVD出せるんだからさぁ…。いいよねぇ。
もっとDVD出してもらいたいバンドがうんざりするくらい、いるねぇ。
O-EASTで撮ったライヴのやつ、なんだっけ。一段飛びか。あれはまぁぺこたすかわいかったけど、
それと、某timaバンドのDVDを同時に見て、同じ会場でありながら、そのあからさまな撮られ方の違いに大笑いしてたよねぇ。